来年度から健康保険の被扶養者認定の考え方が変わります
2025.11.28
最新の労務関連情報
健康保険では、従業員(被保険者)の一定範囲の家族について、被扶養者として認定を受けることができます。これまでは、認定対象者の過去の収入・現時点の収入・将来の見込み収入を総合的に判断し、今後1年間の収入の見込みで決定する運用がされてきました。
しかし、認定日が2026年4月1日以降になる場合は、被扶養者となるための収入要件について、「労働契約で定められた賃金から見込まれる年間収入」(その他の定期的収入がある場合はそれを含む)で判断されることになります。
【年収基準そのものは変わらず、判定方法に変更あり】
被扶養者認定の基準となる年間収入額は、従来どおり以下のとおりです:
・原則:年間収入130万円未満
・60歳以上または一定の障害がある方:年間収入180万円未満
・19歳以上23歳未満(配偶者を除く学生):年間収入150万円未満
しかし改正により、「今後1年間の見込み収入」ではなく、「労働契約で定められた賃金から見込まれる年間収入」を基準として認定を行うことが明確に定められました。
【収入確認のための書類提出が必要に】
今後は、労働条件通知書・雇用契約書など、契約上の賃金額が確認できる書類の提出が必須となります。認定対象者に給与収入がある場合、事業主が内容を確認したうえで添付書類を提出して申請します。また、労働条件に変更があった場合には、変更後の契約内容に基づき被扶養者認定が再判定される可能性があります。
【臨時的な収入の取扱い】
当初想定していなかった臨時収入により年間収入が基準額を超えた場合でも、その収入が社会通念上妥当な範囲であると判断されれば、被扶養者としての取扱いを変える必要はないとされています。
【まとめ】
今回の改正により、被扶養者認定における「年間収入の見込み」の考え方が、契約内容に基づくものへと移行します。そのため、今後は契約書類の確認体制を整備し、従業員扶養手続きにあたって的確な対応ができるよう準備を進めることが必要です。
【引用】
労働契約内容による年間収入が基準額未満である場合の被扶養者の認定における年間収入の取扱いについて(厚生労働省)
労働契約内容による年間収入が基準額未満である場合の被扶養者の認定 における年間収入の取扱いに係るQ&Aについて(厚生労働省)
