令和8年度の任意継続被保険者の標準報酬月額の上限について

2026.01.16

法改正情報

全国健康保険協会(以下、協会けんぽ)にて、令和8年度の任意継続被保険者の標準報酬月額の上限は32万円に据え置かれることが決定しました。

■任意継続制度とは
会社を退職して健康保険の資格を喪失した後も、一定要件を満たせば以前加入していた健康保険に最長2年間継続して加入できる制度です。
そして、その制度に加入した被保険者のことを任意継続被保険者といいます。

加入要件(勤務期間) ・資格喪失の日の前日まで継続して2か月以上被保険者であったこと

・資格喪失日(退職日の翌日等)から20日(20日目が土日・祝日の場合は翌営業日)以内に「任意継続被保険者資格取得申請書」を提出すること

保険料 ・全額被保険者負担(事業主負担なし)

※①または②のいずれか少ない金額

①資格を喪失した時の標準報酬月額

②前年(1月から3月までの標準報酬月額については、前々年)の9月30日時点における全ての協会けんぽの被保険者の標準報酬月額の平均額を標準報酬月額の基礎となる報酬月額とみなしたときの標準報酬月額

任意継続被保険者の資格を失う事由 ・ 任意継続被保険者となった日から起算して2年を経過したとき

・ 死亡したとき

・ 保険料を納付期日までに納付しなかったとき

・ 被用者保険(別事業所へ就職など)、船員保険又は後期高齢者医療の被保険者等となったとき

・任意継続被保険者でなくなることを希望する旨を申し出たとき

 

上記「保険料」項目に記載した通り、毎年度②の額が任意継続被保険者の標準報酬月額の上限となりますが、令和7年9月30日時点における全ての協会けんぽの被保険者の標準報酬月額の平均額は318,100円となり、この額は、標準報酬月額の第23級:32万円に該当します。前年度の上限も32万円(標準報酬月額の平均額は312,550円)であったことから、標準報酬月額は昨年度と同様で据え置かれることになりました。
標準報酬月額としては変わりありませんが、平均額自体は約5,500円上がっており、昨今の物価高や賃上げの影響が感じられます。
このペースで平均額が上がり続ければ、来年度から再来年にかけて上限額の引き上げが行われることが想定されます。

年度末が近づくに連れ、退職者が増える会社もあるだろうと思われます。基本的に任意継続被保険者の手続きは労働者本人が行う手続きではありますが、これを機会に企業の人事担当者は任意継続を希望する労働者に対して、申請期限や提出先等を案内してみてはいかがでしょうか。

 

【引用】

・任意継続とは|全国健康保険協会
(https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat320/sb3180/sbb3180/)

・【健康保険】令和8年度の任意継続被保険者の標準報酬月額の上限について|全国健康保険協会
(https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g1/r7-12/7121001/)