2026年10月1日よりパートタイム・有期雇用労働者に関するルールが変わります
2026.06.19
法改正情報
2026年10月1日から、パートタイム・有期雇用労働法関係の省令・指針が改正されます。今回の改正では、いわゆる「同一労働同一賃金」の実効性を高めるため、労働条件の明示事項が追加されるほか、企業に求められる均衡待遇の考え方がより明確化されます。本記事では、改正の主なポイントを解説します。
【労働条件通知書の記載事項が追加されます】
パートタイム・有期雇用労働者に対しては、雇入れ時に昇給・賞与・退職手当の有無や相談窓口などを明示する必要があります。2026年10月からは、これらに加えて「待遇の相違の内容及び理由等について説明を求めることができる」旨についても明示しなければなりません。既存の労働条件通知書や労働契約書を使用している場合は、改正前に様式の見直しが必要となります。
【ガイドラインの内容がより具体化】
同一労働同一賃金ガイドラインについても改正が行われます。今回の改正では、賞与や退職手当、その他各種手当などについて、どのような待遇差が不合理なのか、これまでより具体的に示されました。
例えば、
・賞与・退職手当
パートタイム・有期雇用労働者にも賞与・退職手当の目的が当てはまるにもかかわらず、正社員との間の職務の内容等の違いに応じた均衡のとれた内容を支給しない場合、不合理と認められる可能性があります。
・家族手当
労働契約の更新を繰り返している等、相応に継続的な勤務が見込まれるパートタイム・有期雇用労働者には、正社員と同一の家族手当を支給しなければなりません。
・住宅手当
住宅手当が「転居を伴う配置の変更の有無に応じて支給されるもの」である場合、正社員と同一の転居を伴う配置の変更があるパートタイム・有期雇用労働者には、正社員と同一の住宅手当を支給しなければなりません。
上記の例以外にも、各種手当や福利厚生などについては、正社員との待遇差を合理的に説明できるかが重要になります。
【雇用管理の改善に関する指針も見直し】
今回の改正では、パートタイム・有期雇用労働者の雇用管理の改善に関する指針についても見直しが行われます。企業には、パートタイム・有期雇用労働者が働きやすい職場環境を整備するため、雇用管理の改善に取り組むことが求められています。
具体的には、
・公正な評価に基づき賃金を決定すること
・労働者から意見を聴く機会を設けること
・正社員転換制度の内容や転換実績を周知すること
・教育訓練や能力開発の機会を確保すること
などが望ましい取組として示されています。
また、正社員転換については、制度を設けるだけではなく、その内容を労働者に分かりやすく周知し、利用しやすい環境を整備することが重要とされています。
今回の改正は、大きな制度変更というよりも、現在の同一労働同一賃金の考え方をさらに徹底する内容となっています。待遇差について合理的な説明ができるかという視点で、自社の制度を改めて点検してみてはいかがでしょうか。
【引用】
パートタイム・有期雇用労働者に関するルールが変わります(厚生労働省)
(https://www.mhlw.go.jp/content/001698010.pdf)
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